北千住の風に吹かれて、結と出会う午後
ゴールデンウィーク。
混雑は避けたいけれど、せっかくの連休、どこかに出かけたくて落ち着かない。
そんな気分の中、会社の友人たちと連れ立って、北千住へと足を向けた。
目的は、知り合いがやっている「ウル虎」という日本酒の店。
以前は高田馬場にあった「そば居酒屋 太閤」という店で、何度か通ったことがある。
店が北千住に移転してからは、なかなか足が向かなくなっていたけれど、
こうしてまた訪ねられるのは、ちょっとしたご縁のようなものかもしれない。
「ウル虎」では時折、日本酒イベントも開催されており、普段はなかなか飲めない銘柄に出会えるのも魅力のひとつ。
今回は、日本酒の飲み放題が目当てだった。
北千住の街をぶらり、飲み歩きの予感
北千住の街は、思った以上に下町情緒があって、
昼間から開いている飲み屋も多く、すでに人で賑わっていた。
15時だというのに、何軒かの店はすでに満席で、通りを歩いていると、呼び込みの声が次々とかかってきた。
「ウル虎」の開店は17時なので、それまでどこかで軽く一杯、ということで、少し寄り道してから行くことにした。
まあ、はじめからそのつもりだったけれど。
キレイでおしゃれな「ウル虎」、日本酒好きにはたまらない
「ウル虎」は、カウンターに加えてテーブル席もあり、コンパクトながら清潔感のある落ち着いた店。
内装もスタイリッシュで、カップルでも入りやすい雰囲気がある。
おじさんの自分には、ちょっと場違いな気もするけれど、日本酒のラインナップは本格派。
2時間3,300円で26種類の地酒が飲み放題とくれば、もう言うことはない。
風の森、一白水成、高千代、松の寿、若駒……
銘柄を聞くだけで顔がほころぶ、そんなラインナップ。
気になる酒を少しずつ味わえるこのスタイルは、日本酒好きにとってはまさに天国だ。
別料金で而今などのプレミアム酒も用意されていたけれど、
すでにいい気分だったので、今回はパス。

今日の一杯:結(ゆい)
今日、特に心に残ったのが「結」。
茨城の結城酒造が手がけるこの酒は、数年前に飲んで衝撃を受けた一本だった。
ふくよかでやさしい旨味、やわらかな香り……自分の好みにぴったりと寄り添ってくる。
久しぶりに再会できて、嬉しさが込み上げてきた。

結 赤磐雄町の豆知識
この酒を醸すのは、茨城県結城市の結城酒造。杜氏・浦里美智子氏による丁寧な手仕事が光る、注目の小さな蔵元だ。
使用米は、希少な岡山・赤磐産の雄町。精米歩合60%、酵母は協会14号(金沢酵母)。
穏やかな香りと、雄町らしいふくよかな旨味、すっきりした後味が魅力。
2022年の火災後は、北海道・三千櫻酒造で醸された特別なロットもあり、「復活の酒」として語られることも。
数量限定のため、見つけたらぜひ手に取りたい一本だ。
(参考:結城酒造・取扱酒販店)
幸せな気分で家路に向かう
ウル虎で「結」が飲めたこともあって、
酔いも気持ちも満たされた帰り道だった。
北千住には、まだまだ気になる酒場がたくさんありそうだ。
今度は一人で、ふらりとまた歩いてみようかと思う。
今年のGW、よい時間だった。
🍶 おじ散歩 日本酒メモ
- 結(ゆい)特別純米 赤磐雄町(茨城)
穏やかな香りに、ふくよかな旨味。やさしく広がる甘みとすっきりとしたキレが調和し、じっくりと味わいたくなる酒。しみじみと心に染みる、丁寧に造られた一本。
👉 結城酒造 公式HPはこちら
訪れたお店:ウル虎(北千住)
スタイリッシュな内装と、本格的な日本酒の品揃えが魅力の立ち飲み店。2時間3,300円で地酒26種類が飲み放題という、夢のようなシステム。風の森や若駒など通好みの銘柄がずらりと並び、日本酒好きにはたまらない、知る人ぞ知る名店。
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