【日本酒×居酒屋】新橋の隠れ家、さかなや哲で味わう萩乃露の夜

今日の気分

甲状腺の経過観察で、久しぶりに病院へ行った。
ホルモンバランスは問題なかったものの、γ-GTPが見事に跳ね上がっていて、先生から禁酒を勧められる。
頭ではわかっていたが、気づけば新橋の改札を抜けていた。なぜなら酒場の灯りは、心の処方箋には勝てないらしい。

新橋の夜に誘われて

ここ最近、街の人の多さが一層増した気がする。
コロナで控えていた時期が嘘のような賑わいに、時の流れの速さを感じる。
向かったのは、新橋をよく知る方に以前連れて行ってもらった「さかなや哲」。
繁華街の中にぽつりと構える、知る人ぞ知る一軒だ。

さかなや哲で味わう空気とカウンターの居心地

カウンターと奥の座敷。こじんまりとした店の佇まいに、落ち着いた空気が流れる。
今日は少人数なのでカウンター席に腰を下ろす。
包丁の音、酒器をそっと置く音、そんな音に包まれて酒を待つ時間が好きだ。

今夜の日本酒たち

日本酒は、店主・哲さんのおすすめと、店員の雪さんのおすすめを一杯ずつ。
それが「萩乃露 雨垂れ石を穿つ」と「大山 無濾過 生熟瓶火入」。
それぞれに個性がありながら、どちらも心に残る味わいだった。

新橋の居酒屋 さかなや哲で提供される旬の鮮魚を使ったおつまみ等

刺身、アジフライ、イカのなめろうと、どれを合わせても酒が映える。至福の時間である。

今日の一杯:萩乃露 雨垂れ石を穿つ(はぎのつゆ あまだれいしをうがつ)

さかなや哲で味わう日本酒 萩乃露 雨垂れ石を穿つ

大山と萩乃露。正直どっちも好きなお酒だけど、今日は自分の好みに合っていて暑い日にぴったりな萩乃露を選んだ。
さっぱりしてるのに味はしっかりあって、本当に美味しかった。
暑さの残る夜にすっと染みて、名前の響きもなんだか心にしっくりくる。
「禁酒は明日からでいいか」と思わせる、つい許したくなる一杯だった。

萩乃露 雨垂れ石を穿つの豆知識

萩乃露「雨垂れ石を穿つ」は、江戸時代の技法「十水仕込」によって醸される特別純米酒である。
水を控えることで生まれる濃密な旨味と、爽やかな酸が見事に調和する。
冷やでも燗でも味わい深く、季節限定であるため入手は困難である。
一滴ずつ心に染み込むような、静かで力強い一本である。

あとがき

幸せな夜だった。
禁酒は……まあ、明日から。とりあえず今日は許してもらおう。
無理はせず、けれど我慢もしすぎず、ほどほどの酒を楽しむのがきっと自分にはちょうどいい。
帰り道の夜風が、そんな自分をやさしく包んでくれた。

🍶 おじ散歩 日本酒メモ

  • 萩乃露 雨垂れ石を穿つ(滋賀
    萩乃露「雨垂れ石を穿つ」は、滋賀県・福井弥平商店の純米酒で、ゆっくりと時間をかけて醸されることで米の旨みが引き出され、ふくよかでありながらキレの良い味わいが特徴である。冷やしても燗でも楽しめるバランスの良さと、自然の力強さと繊細さを感じさせる味わいが評価されている。
    👉 萩乃露 公式サイト

訪れたお店:さかなや哲(場所:新橋)

新橋駅近くの路地に佇む、隠れ家的な和食居酒屋「さかなや哲」。
旬の鮮魚を中心とした料理が評判で、刺身や焼き物はどれも丁寧な仕事ぶり。
さらに日本酒の品揃えも豊富で、銘酒好きの心をくすぐるラインナップ。
そしてカウンター中心の静かな空間には、大人の落ち着きが漂うため、一人でもふらりと立ち寄りたくなる、居心地のよい一軒である。

  👉 さかなや哲(食べログ)

以前新橋を散歩した際に行った酒々屋和海もあわせてどうぞ。こちらもまた違った魅力にあふれています。

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