ススキノ 路地裏酒場おかえり 天の戸天黒 体験記
ススキノ 路地裏酒場おかえり。この夜は、そんな店に辿り着くことになる。
北海道は3か月ぶり。初日は、徳丸商店の店主さんたちや晩酌 餐月の店主とともに、ススキノの六福や酒楽コリスを巡る夜。酒と人に恵まれ、上々の滑り出しだった。
ところが翌日、旭川へ向かう予定が思わぬ展開になる。これまで何度か飲んできた中で、印象に残ることの多い結(ゆい)の杜氏と飲めるはずだった貴重な機会。先日ウル虎で味わった結も記憶に残っている。しかし、まさかの乗り物酔いでダウン。旭川駅で動けなくなり、挨拶だけして札幌へ引き返すという、なんとも悔しい結果となった。
失意のまま、ススキノへ
大好きな結の話を直接聞けるはずだった夜を逃し、物凄く気落ちしたまま迎えた翌日の夜。気持ちを切り替えるように、ススキノへ出る。向かったのは、以前訪れたビーストキッチンの系列店、路地裏酒場 おかえり。店はビーストキッチンの向かいの建物、その2階にある。

まさかのClosedからの再会
店に着くと、まさかの「Closed」の札。今回の旅はついていないな、と肩を落としかけたその時、ちょうど開店時間だったらしく、店主が中から出てきて「大丈夫ですよ」と扉を開けてくれた。その一言で、気持ちがふっと軽くなる。

遊び心のあるカウンター
店内は6人ほど座れるカウンターが2つにテーブル席が3つ。こぢんまりとして落ち着く空間だ。席に着くと、箸置きがまさかのカルパス。

こういう遊び心、嫌いじゃない。日本酒は冷蔵庫から選ぶか、お店に任せるスタイル。今回は好みを伝えて、おすすめをお願いした。
刺身と一杯目の余韻
最初の一杯は手取川。口に含んだ瞬間、じんわりと広がる旨み。余韻に浸っていると、お通しが運ばれてくる。

そこに現れたのは、想像を超える刺身の盛り合わせ。やはり北海道、魚のレベルが違う。気づけば一杯目はあっという間に空いていた。
酒と肴に身を委ねる夜

その後も、日本酒に寄り添う料理が続く。どれも酒飲みの心をくすぐるものばかりだ。おすすめを聞くと、以前にも感動したヒトツメに再会。こういう偶然は、酒場巡りの醍醐味だと思う。
今日の一杯:天の戸 天黒(あまのと てんくろ)

締めに選んだのは、天の戸 天黒 黒麹仕込み 純米原酒。ひと口目、ガツンとくるインパクト。その後に広がる酸味が心地よく、印象に残る味わいだ。好みのど真ん中とは少し違うが、不思議と記憶に残る一本だった。
天の戸 天黒の豆知識
秋田・浅舞酒造が醸す「天の戸 天黒」は、焼酎蔵との技術交流から生まれた黒麹仕込みの純米原酒。秋田県産米「星あかり」を用い、黒麹由来のクエン酸によるやわらかな酸と、すっきりとした後味が特徴。日本酒の枠にとらわれない、新しい味わいを目指した一本だ。
転んでも、酒場へ
旭川で結の杜氏と飲めなかった悔しさは、路地裏酒場 おかえりがしっかり癒してくれた。ただ、札幌に戻ったあと、晩酌 餐月の店主とのハシゴの約束を破ってしまったことを思い出す。謝りに向かったはずが、気づけばまた楽しい夜になっていたのは、なんとも自分らしい。
そんなこんなで、北海道の夜は静かに更けていく。
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訪れたお店:路地裏酒場 おかえり(札幌ススキノ)
路地裏酒場おかえりは、ススキノにあるビーストキッチン系列の居酒屋。アットホームな空間の中で日本酒と料理を楽しめる一軒で、冷蔵庫から好みの一杯を選ぶスタイルも魅力。遊び心ある演出と温かい接客が印象に残る。

