仕事帰りの夜、鴨居の街を歩く
珍しく仕事が順調で、今日は早く帰れそうだ。
少し肌寒い夜の街を、ゆっくり歩きながら向かうのは、鴨居の名店「鳥みき」。
街灯に照らされた道を歩くたび、今日の疲れが少しずつ溶けていくような気がした。
満席でもカウンターに座れた幸運
お店に着くと、さすがに満席。だが、女将さんのご厚意でカウンターの2席に滑り込むことができた。
先に入っていた先輩は、もう而今のにごりを楽しんでいる。
SNSで入荷情報をチェックしていたので、絶対注文しようと思っていたのに、先を越されてしまった。
売り切れたら悲しいので、迷わず1杯目は而今のにごり。
軽やかでキレのある味わいに、静かな夜が一気に華やいでいく。
料理と酒が織りなす時間
「鳥みき」の料理はどれも魅力的で、ついつい迷ってしまう。
白子ポン酢のやさしい旨みと、定番の焼き鳥の香ばしさを肴に、杯がどんどん進む。
口に運ぶたび、今日の街歩きの疲れも吹き飛び、心がふわりと軽くなるようだ。
常連さんとの会話 — 酒の輪が広がる
途中から加わった常連さんたちと、日本酒談義に花が咲く。
共通の趣味があると、知らない街でも居場所を感じられるものだ。
この交流も「鳥みき」の魅力のひとつ。
ただ、家から少し遠いのが惜しい。もっと気軽に通えたらいいのに。
今日の一杯 — 光栄菊 月光
一杯目の而今のにごりも素晴らしかったが、今日の一番は光栄菊「月光」。
自分の好みにぴったりの、フレッシュでジューシーなお酒。
酔いが回った後でも、味の良さがしっかり伝わる一杯だった。
光栄菊 月光の豆知識
佐賀の新鋭・光栄菊酒造が生んだ「月光」は、広島県産八反錦を100％使用した無濾過生原酒。
天然乳酸菌を活かした造りで、青い果実を思わせる香りとほのかな乳酸系の爽やかさが絶妙に調和。
アルコール度数14度と控えめながら、甘みと酸が瑞々しく交差する“ジューシー系”。
冷やしても常温でも表情を変え、夜のひとときを月光のように静かに彩ってくれる。
嬉しいひと言と、忘れられない締めくくり
飲んでいる途中、女将さんから「おじ散歩読んでるよ」と声をかけられる。
自分の文章が誰かの日常に届いていると思うと、ブログを書いていて本当に良かったと感じる瞬間だ。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、幸せな気分で店を出た…と思ったら、先輩がお財布を紛失するというハプニング。
交番に届けた後、電車内で見つかるという、笑っていいのか微妙な結末もまた、夜の散歩の思い出になった。
訪れたお店：鳥みき（場所：横浜 鴨居）
横浜線・鴨居駅近くにひっそりと佇む、日本酒好きにはたまらない居酒屋「鳥みき」。
まず、壁際の冷蔵庫には一升瓶がずらりと並び、希少な日本酒も顔をのぞかせるため、どれを選ぶか迷う時間さえ楽しい。
そして刺身や香ばしい焼き鳥など、日本酒と相性抜群のつまみを味わえば、自然と幸せな気分になる。
時間を忘れてじっくり楽しめる、訪れるたびに温もりを感じる居心地のいい酒場だ。
以前、鴨居の鳥みきを訪れた際の話もあわせてどうぞ。
こちらもまた違った魅力にあふれています。
