【日本酒×居酒屋おすすめ】焼き鳥をつまみに、巣鴨で十四代を味わう|日本酒旅ブログ

雨のはじまり

午後、急に土砂降りに見舞われた。まるでスコールのような勢いで降り出した雨。
あと10メートル傘をさせば、その先は屋根伝いで濡れずに済む――そんな浅はかな判断のもと、傘を差さずに走った結果、びしょ濡れになった。

やっぱり、不精せずに傘をさしておけばよかった。
冷たい雨が体にしみて、少し悲しい気分のスタートだった。

巣鴨での再会

そんなわけで、今日は気分転換を兼ねて友人たちと巣鴨へ。
目的地は、友人行きつけの居酒屋「もん家」。私も何度も訪れているお気に入りの店だ。

巣鴨といえば“おばあちゃんの原宿”のイメージが強いが、夜の巣鴨はまた違った表情を見せる。商店街の明かりの奥に、静かに人が集まる名店が潜んでいる。

焼き鳥とビール

この店の名物は焼き鳥。中でも「鳥かわ」は格別だ。
注文を受けてからじっくり一時間ほどかけて焼き上げられるその皮は、外はパリパリ、中はジューシー。まさに職人の仕事。

日本酒も豊富に揃っていて、いつもなら一杯目から日本酒に手を伸ばすところだけど、この店ではまずビールが飲みたくなる。
きめ細かい泡に、口当たりの良い薄グラス――一杯目のビールから、幸せがじんわりと体に染みわたる。

今夜の日本酒たち

今日の日本酒リストは、店内の手書きの紙にずらりと10数種類。
その中から「土佐しらぎく」「みむろ杉」「磯自慢」を選んでみた。どれも甲乙つけがたい味わいで、それぞれに個性があって楽しい。

特に「みむろ杉」は、ふわっと香ってすっと引く、後味の美しさが印象的だった。

今日の一杯:十四代(じゅうよんだい)

そんな流れの中で、久しぶりに出会えたのが「十四代」。
言わずと知れた名酒だが、このお店では驚くほどリーズナブルに楽しめる。なかなかこんな価格で飲める場所は少ない。

しかも、かなりの高確率でメニューに含まれているというのも嬉しい。
やっぱり自分の好みにぴたりと合う。改めて、いいお酒だと思う。

十四代の豆知識

この酒を造るのは、山形県村山市の高木酒造。
「香りと旨みの調和」を追求し、芳醇旨口というジャンルを切り拓いた酒蔵だ。
使用される酒米や精米歩合は銘柄によって異なるが、いずれも丁寧に仕込まれており、高品質な純米吟醸・純米大吟醸が中心。

十四代の魅力は、華やかな香りとやわらかな甘み、そして後味のキレ。
飲みやすく、それでいて余韻に品があるため、初心者から通まで広く支持されている。
なかでも「本丸 秘伝玉返し」は、十四代の中でも比較的手に入りやすい一本で、地元では“定番酒”として親しまれているそうだ。

とはいえ、その人気と希少性から、定価で見かける機会は少なく、抽選や紹介制の店舗も多い。
十四代が常に揃っている居酒屋があるというだけで、その店の価値が一段上がってしまう、そんな銘柄である。
(参考:高木酒造公式サイト・酒販店情報)

帰り道、雨も心も晴れていた

気づけば、雨はすっかり上がっていた。
濡れたシャツも乾いていて、心もなんだか晴れやかになった。

この街のどこかに、小さな部屋を借りて、こんな夜を日常にできたら――
そんなことを思いながら、静かな夜道を駅へと歩いた。

🍶 おじ散歩 日本酒メモ

  • 十四代 中取り純米 無濾過(山形
    華やかな香りにやわらかな甘み。するりと飲めて、でも後味は凛としてキレがある。あらためて「やっぱり十四代ってすごいな」と納得の一杯。
    👉 高木酒造 公式HPはこちら

訪れたお店:もん家(巣鴨)

焼き鳥が名物の人気店。中でも「鳥かわ」は絶品で、1時間かけて焼く外パリ中ジューシーな一本。ビールもうまいが、日本酒のラインナップが最高の充実度。十四代が高確率で飲める、ありがたい店。

  👉 もん家(食べログ)

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